2021-9-8 週明け米国株の状況
- NASDAQは+10.81、+0.07%で小幅上昇、最高値更新。S&P500小幅下落、NYダウは下落
- 米10年債金利は1.37%で上昇。雇用統計前から風景が変わる前兆か
- 今週は米国債金利の動きに注意。金曜は生産者物価指数に注目
NASDAQは+10.81、+0.07%で小幅上昇、最高値更新。S&P500小幅下落、NYダウは下落
月曜はレイバーデイで祝日でした。火曜の米国株式市場の状況です。
NASDAQは+10.81、+0.07%の小幅上昇。
S&P500は-15.40、-0.34%の小幅下落。
NYダウは-269.09、-0.76%の下落で取引を終了しました。
S&P500の終値は4,520.03、
NYダウの終値は35,100.00でした。
相場が荒れやすいと言われている、レイバーデイ明け最初の米国株式市場は値動きはさほど大きくなく引けました。NASDAQはわずかに上昇して最高値更新です。出来高が先週と変わらずまだ薄いので、相場の方向感は不安定なままです。
米10年債金利は1.37%で上昇。雇用統計前から風景が変わる前兆か
株式市場3指数の動きはマイルドでしたが、米国債金利は軒並み上昇です。
今週は、3年債、10年債、30年債の入札が実施が予定されており、それを警戒した債券売りのようです。先週末にもこのような動きがありました。
3年債580億ドル分の入札は火曜に行われ、底堅く買われたようですが、金利は上昇です。
10年債380億ドル分は8日、30年債240億ドル分は9日に入札を予定しています。
10年債金利は上昇し、1.37%となりました。雇用統計前が1.3%を切る水準だったことを考えると1%弱上昇していることになります。今夜の入札結果によっては、金利が急変する可能性もあることに注意が必要です。
債券投資家目線からいくと、先日の雇用統計の予想外の悪い結果は一時的で、金融緩和の縮小つまりテーパリングは年内実施開始、政策金利の利上げは来年中に1回という既定路線は覆っていないという見方をしていることがわかります。
一方株式市場は、雇用統計の悪い結果から、金融緩和のスケジュールは後退したという見方も表れ、売り買いが交錯している状況でしょうか。昨日の株価推移が静かだったのが、逆に不気味にも思えます。
今週は米国債金利の動きに注意。金曜は生産者物価指数に注目
おそらくですが、今夜の10年債入札が起点となり相場が荒れるのではないでしょうか。この入札が不調となると金利は一気に駆け上がります。
今年の2月にも米国債入札の不調があり、10年債金利は一時1.6%まで上昇し、ハイテク株の暴落を招きました。
米国債金利が株式市場に与える影響は、その金利水準の絶対値ではなく、金利の変化が急であればあるほど大きくなります。
また、国債入札に与える影響としては、将来のインフレ見通しです。インフレ懸念が高まると金利も急変化しやすいです。特に入札のタイミングは、この急な金利上昇を招きやすいので注意が必要なのです。
週末には、8月の生産者物価指数の発表があります。サプライチェーン悪化によるインフレ懸念が数値として明らかになります。
また、来週はコアCPI、小売売上高の重要経済指標も控えています。
Q2決算も一通り終わったので、株式市場はこれらの経済指標や米10年債金利を材料に動いていきます。注目していきましょう。
今日は以上になります。 夜はちゃんと寝ましょうね。