2021-8-3 週明け米国株の状況
- NASDAQは+8.39、+0.06%で横ばい、S&P500、NYダウも小幅下落で方向感に迷い
- スクエア(SQ)決算、EPS大幅増、後払い決済のアフターペイ買収発表
- ISM製造業指数が鈍化、インフレ圧力は継続、週末の雇用統計まで様子見か
NASDAQは+8.39、+0.06%で横ばい、S&P500、NYダウも小幅下落で方向感に迷い
月曜の米国株式市場の状況です。
NASDAQは+8.39、+0.06%の横ばい。
S&P500は-8.10、-0.18%の小幅下落。
NYダウは-97.31、-0.28%の小幅下落で取引を終了しました。
S&P500の終値は4,387.16、
NYダウの終値は34,838.16でした。
8月に入り、最初の米国株式市場ですが、方向感がつかめない相場でした。10年債金利が1.2%を切り、債券が上昇しています。これだけ見るとリスクオフと言えそうですが、指数はそれほど変化してません。投資家の迷いも透けて見える、そんな1日でした。
スクエア(SQ)決算、EPS大幅増、後払い決済のアフターペイ買収発表
決済サービスのスクエア(SQ)の2Q決算が1日、発表されました。同時に、オーストラリアのフィンテック企業、アフターペイの買収についても発表されてます。
EPSは、予想を0.35ドル上回る0.66ドルと2倍に上振れし大幅増となりました。一方、売上は、予想を4億ドル下回り47億ドルとなりました。これは、ビットコイン下落の影響をもろに受けたと考えられています。ビットコインを除くと売上は20億ドルとなり、これは対前年比で87%の成長です。
このように売上高だけを見ると、ビットコイン関連が半分以上あり、相場の影響が大きいです。スクエアの事業の実力を見るにはこれを外して判断しないといけないですね。
そうしてみていくと、非常に良い決算だったことがわかります。
事業の大きな柱である、店舗向け決済サービスは、総決済量が大幅に上昇し、それに伴い利益が大幅に増益となりました。その要因が、大口顧客の決済量の成長だったようです。スクエアは中小に強いというイメージがあったので、これはポジティブサプライズでした。
一方、次の柱として期待される、個人向け決済サービス、キャッシュアップ事業ですが、これも良かったです。順調にユーザー数の伸びをみせ、月次のアクティブユーザーのうち2/3が週次でもアクティブユーザーとして利用しています。つまり、頻繁に利用しているユーザーが多いということですね。個人向けサービスの場合は、このアクティブユーザーの成長が非常に重要となります。
さらに、オーストラリアの後払い決済サービス企業、アフターペイの買収を発表しました。買収金額は290億ドルで全額株式交換ということです。株式価値の希薄化による株価への影響が心配されましたが、好調な決算と事業への相乗効果への期待が上回り、月曜の終値はなんと+10%と暴騰しました。
そして、後払い決済サービスでは競合となるアファーム(AFRM)も、後払い決済市場が拡大浸透することを好感してか連れ高となり、+15%と暴騰しています。
ISM製造業指数が鈍化、インフレ圧力は継続、週末の雇用統計まで様子見か
7月のISM製造業指数が発表されました。結果は市場予想を下回りました。景気としては依然として強い数値ですが、4月に天井を打ち鈍化しています。
人手不足、原材料不足は相変わらずで、サプライチェーンの混乱は改善が見えてきません。欠品や納期遅延も多発しており、機会損失が膨らんでいるようです。その結果、インフレ圧力は弱まる気配を見せず継続しています。
今週末には7月の雇用統計が発表されます。今月末のジャクソンホール、金融緩和縮小に関しては株価にも織り込まれていると思います。雇用統計の結果によっては、調整やシナリオ見直しがされる可能性があります。
そして、デルタ株の感染拡大も不透明感を増しています。さらに気になることは、600万世帯以上いると言われている家賃滞納者の立退猶予が7月末で期限切れしたということです。カリフォルニア州やニューヨーク州では期限の再々延長がされたようですが、他の州では強制的に立退を強いられるということで、混乱が生じそうです。
一方で、職につくことをためらっていた人も、さすがにそろそろ働き始めないといけないとなり、サービス業を中心とする人手不足や雇用も改善するのでは。というポジティブな見方もできますが、、、ちょっと心配ではあります。
今日は以上になります。 夜はちゃんと寝ましょうね。