2021-10-5 週明け米国株の状況
- NASDAQは-311.21、-2.14%で大幅下落、S&P500、NYダウも下落で相場は不安定
- 債務上限問題で地合いが悪い中、原油流出とフェイスブックダウンで神経質な反応
- 今週は9月雇用統計。来週はCPI消費者物価指数に注目
NASDAQは-311.21、-2.14%で大幅下落、S&P500、NYダウも下落で相場は不安定
月曜の米国株式市場の状況です。
NASDAQは-311.21、-2.14%の大幅下落。
S&P500は-56.58、-1.30%の下落。
NYダウは-323.54、-0.94%の下落で取引を終了しました。
S&P500の終値は4,300.46、
NYダウの終値は34,002.92、でした。
債務上限問題によるデフォルトリスクを嫌って短期債の金利が上昇、株価は下落しました。比較して10年債金利はわずかな上昇で、長短金利差が縮小しています。NASDAQは50日平均線を抜け、200日平均線を目指し下落しています。
債務上限問題で地合いが悪い中、原油流出とフェイスブックダウンで神経質な反応
米10年債金利は1.48%と、直近の急騰と比べると穏やかでした。
しかし、2年債の短期金利は急上昇し、米国債務上限問題による米国デフォルトリスクへの懸念が意識されています。
これで、米国債の長短金利差は縮まり、景気後退が意識されることになりました。
長短金利をグラフにしたものをイールドカーブと言いますが、金利差が縮小していくと、このカーブがフラットに近づいていきます。
さらに進むと、短期金利が高く、長期金利が低くなり、逆転してしまう逆イールドとなってしまいます。
米10年債、つまり長期金利の急上昇は株価にとって下落材料ですが、金利が相対的に下がることも状況によっては長期の下落材料ともなるということです。
2年債金利が急上昇したのは、デフォルトリスクが意識されたことにより短期的に米国債を手放したいという投資家の動きの現れということになります。
政治的に地合いが悪い中、昨日はそれを揺さぶる2つの悪材料がありました。
1つ目は、カリフォルニア沖の石油パイプラインの破損による原油流出です。英国でガソリン供給が滞っているニュースがありますが、OPECは増産を拒否するなど、世界中でエネルギー不安がある中、起こった事故です。
これにより、原油価格はさらに高止まりで、インフレ懸念をさらに刺激しました。
2つ目は、フェイスブックのサービスダウン。直前に内部告発もあり、因果関係は不明ですが、これがフェイスブックの株価を直撃し、ハイテク株やNASDAQ全体を嫌気させました。
フェイスブック、いつ購入しようかと考えていたところだったので、買ってなくてよかったと安堵しています。GAFAMは連れ安で-2%ほど下落しました。
今週は9月雇用統計。来週はCPI消費者物価指数に注目
米国の債務上限問題は、投資家にとっては本当に深刻です。
債券市場は株式市場の数倍の規模です。可能性はゼロに近いですが、仮に米国債がデフォルトに陥ることになると、単純には株式市場の数倍の資金が暴落するということになります。
世界経済への影響でいくと、基軸通貨のドルへの信頼が無くなるわけなので、数十倍の規模感でしょうか。
世界中の投資家は、そんなことはあり得ないと考えていますが、可能性はゼロでは無いのでリスクヘッジはします。
10/18が償還期限ですが、米国政府の対応に進展がないと、日ごとに緊張感は高まってきます。リスクヘッジはどんどん加速し、それが国債金利に現れてきます。
そんな緊張感の中、今週末は9月雇用統計発表。来週、13日にはCPI消費者物価指数が発表されます。
かなり不安定な相場の状況で、これら指数がちょっとでも予想を外れる、サプライズがあると普段より株価は敏感に反応しそうです。上にも下にも振れる可能性があります。
キャッシュ比率はまだ高めに保っておいた方が良さそうです。
今日は以上になります。 夜はちゃんと寝ましょうね。