2021-7-10 今週の米国株状況
- 今週のNASDAQは+38.28、+0.26%で小幅上昇。S&P500、NYダウも上昇で二週連続で3指数が最高値更新
- 木曜日の急落は、新型コロナ変異株感染拡大懸念が引き金だが、景気減速感が主要因か
- 来週から2Q決算発表はじまる。まずは金融、銀行系から
今週のNASDAQは+38.28、+0.26%で小幅上昇。S&P500、NYダウも上昇で二週連続で3指数が最高値更新
金曜日の米国株式市場の終値です。
NASDAQは+142.13、前日比+0.98%の上昇、
S&P500は+48.73、前日比+1.13%の上昇、
NYダウは+448.23、前日比+1.30%の上昇でした。
S&P500が4,369.55で最高値更新、
NYダウが34,870.16で最高値更新でした。
火曜から金曜までの今週の変化はそれぞれ、
NASDAQが+38.28、+0.26%の小幅上昇、
S&P500が+26.01、+0.60%の上昇、
NYダウが+292.79、+0.84%の上昇となりました。
今週は木曜日に急落する局面もありましたが、1日で株価を戻し、先週に引き続き3指数が最高値更新で週末を迎えました。
木曜日の急落は、新型コロナ変異株感染拡大懸念が引き金だが、景気減速感が主要因か
木曜日の株価には驚きました。プレマーケットから軟調で、3指数が0.7-0.8%と下落しました。
これにはいくつか要因があると思いますが、現象としては、資金が株式から債券に移動したことによる下落と思われます。引き金になったのは、新型コロナ変異株の感染拡大に対する懸念。半年先にどうなっているか先の読めない不透明感です。
米国10年債金利は、一時1.25%まで低下しました。これは10年債が買われて価格が上昇していることを示しています。
と同時に、中長期的な景気の予測水準が低下したことを表しています。雇用統計や先日のISM非製造業指数の結果が弱かったこともあり、これまで急速に回復を見せてきた米国の景気が思ったより伸びないのでは?と懐疑的になっているということでしょう。
将来の景気回復を織り込んできた株価は、既に割高圏内となっており、より強く織り込まれているNYダウが真っ先に売られるという展開になっています。
一方で、インフレ加速懸念により予想より早まるのではないか?と思われていたテーパリング開始時期は後ろ倒しになるのでは?という予測も立ちます。これは、最近のハイテクグロース株、NASDAQの復調が物語っています。
これからの金融政策の方向性は、いずれにせよ、8月末のジャクソンホール会議で、何らかのアナウンスがFRBからされると思いますが、それまでは思惑が交錯する難しい相場となる状況でしょう。
来週から2Q決算発表はじまる。まずは金融、銀行系から
そのような状況の中で、来週からは早くも2Qの決算発表が始まります。毎度同じく、金融、銀行系の企業から開始されます。
国債金利が不安定な中、金利と相関性が高い銀行株の決算は注目です。内容は悪くないと思いますが、注目は決算、特にガイダンスに対する投資家の反応でしょう。
先日、ストレステストをクリアし、自社株買いや増配の制限が撤廃されたので、上値の抵抗の一つは無くなったとも言えますが、1月のワクチン接種以降、十分に株価が上がり過ぎているという見方もあり、反応は読めません。
うさは一時、銀行株にも触手を伸ばしましたが止めました。ジャクソンホール後、金利の方向感が見え、落ち着くまでは手出ししない方が無難と思います。
金融、銀行株に限らず、キャッシュを温存しながら、押し目で少しずつ拾い、相場が悪くなることが予想される9月、10月まで待つのが良いでしょう。
今日は以上になります。 夜はちゃんと寝ましょうね。