2021-10-30 今週の米国株状況
- 今週のNASDAQは+271.68、+1.75%、S&P500も上昇で共に最高値更新、NYダウは小幅上昇
- マイクロソフト好決算、グーグルは決算クリア、アマゾン、アップルが決算をミス。
- 来週はFOMC、テーパリング開始は織り込み済み。政策金利引き上げ時期が注目ポイント
今週のNASDAQは+271.68、+1.75%、S&P500も上昇で共に最高値更新、NYダウは小幅上昇
金曜日の米国株式市場の終値です。
NASDAQは+50.27、前日比+0.33%の小幅上昇、
S&P500は+8.96、前日比+0.20%の小幅上昇、
NYダウは+89.08、前日比+0.25%の小幅上昇でした。
S&P500が4,605.38で最高値更新、
NYダウが35,819.56、でした。
月曜から金曜までの今週の変化はそれぞれ、
NASDAQが+271.68、+1.75%の上昇、
S&P500が+38.90、+0.84%の上昇、
NYダウが+78.41、+0.22%の小幅上昇となりました。
今週はNASDAQが強かったです。それに引っ張られ、S&P500と共に最高値を更新しました。10年債金利は1.56%と比較的低水準です。
マイクロソフト好決算、グーグルは決算クリア、アマゾン、アップルが決算をミス。
今週はGAFAMの決算ウィークでした。まずは良かった方から。
マイクロソフトは好決算でした。決算発表後、最高値を更新し、時価総額でアップルを再び上回りました。
EPSが予想を0.19ドル上回り、2.27ドル。売上が予想を13億ドル上回り、453億ドルで対前年比で+21.8%成長。決して派手ではないですが、堅実な事業成長を続けています。
中でもクラウド事業が好調で、グーグルやアマゾンのシェアを奪っているようです。マイクロソフトは、Office365というキラーアプリがあるので底力がありますね。
グーグルの持株会社アルファベットは好決算でしたが、成長に陰りが見えたため決算後に売却しました。これは今のところ失敗でした。株価は決算後に下がりましたが、その後持ち直し最高値を更新しています。
EPSが予想を4.75ドル上回り、28ドル。売上が予想を18億ドル上回り、651億ドルで対前年比で+41%成長。しかしこれは、昨年のコロナショック時の広告不況との比較なので当てになりません。
成長に陰りが見えたのは、クラウド事業とYouTube事業です。期待したほどではありませんでした。
株価が上昇しているのは、フェイスブックやスナップチャットが影響を受けているアップルの個人情報保護対策に対して、グーグルは影響が軽微だと言われているためで、大型ハイテク銘柄の中で資金が集まっているのかもしれません。確かにグーグルはAndroidを持っていますからね。
ただし、うさはこれは一時的なものと見ています。売るタイミングは間違いましたが、グーグルの株価はこれから先、頭打ちになると感じています。
そして、決算をミスってしまったのがアマゾンとアップル。
アマゾンは、EPSが予想を2.81ドル下回り、6.12ドル。売上も予想を8.5億ドル下回り、1108億ドルで対前年比+15%でした。EPSも売上もミスしたことで、株価は下落しています。
中でも利益の柱だったAWS事業が予想を大きく下回りました。マイクロソフトのAzureにシェアを奪われているのだと思います。
EC事業も予想を下回りました。これはサプライチェーンの乱れによる在庫不足が原因でしょう。さらに人件費や物流コストの高騰が追い打ちをかけています。
アップルは、EPSが予想とほぼ一致で1.24ドル。売上が予想を16億ドル下回り、834億ドルで対前年比+29%成長。正直、EPSはよく健闘したと思います。売上減少は半導体不足やサプライチェーンの乱れで機会損失による影響が大きいのでしょう。株価は下落です。
製品別では、iPadを除き全てのセグメントが予想を下回りました。ただ、唯一の救いはサービス部門の売上が予想を上回り、引き続き成長を続けていることでしょうか。アップルが最近、力を入れている部門となります。
アップルが研究開発に力を入れている分野としてヘルスケア領域があります。これは、サービス部門の売上に属すると思われ、今後はこの事業の売上がアップルの成長を後押しするのではないかと期待されます。
来週はFOMC、テーパリング開始は織り込み済み。政策金利引き上げ時期が注目ポイント
アマゾン、アップルの決算ミス。グーグルの成長鈍化が気にはなりますが、全般的には今期の決算は比較的好調で、指数もそれに沿っていると思います。アマゾン、アップルの株価下落の影響は思ったより軽く、相場は楽観的と言えるでしょう。
決算は引き続き、来週は小型のグロース株が続きます。週明けにスケジュールを確認します。
そして、FOMCが3日に行われます。テーパリング開始の声明発表は織り込み済み。政策金利の発表も行われます。
注目は、来年と言われている政策金利の引き上げ幅と回数です。これまで2回引き上げというのが大方の見方でしたが、3回、4回という予想も出てきています。
インフレ高止まりの兆候は変わらず、金利引き上げを急ぐのではないかということも言われています。
今日は以上になります。 夜はちゃんと寝ましょうね。